動物別症例集
トゲオイグアナの皮下膿瘍
After
上記の写真は外傷から細菌感染することにより、イグアナの下顎に皮下膿瘍ができた写真です。
爬虫類の膿瘍の症状としてはドロドロの膿が患部に充満して炎症を起こすというより、膿がチーズ様の塊となって皮膚が破けてコブのように腫れてくることが多いです。
膿が固形で腫瘤のように存在している場合、抗生剤の内科治療だけではなくなることは少なく、基本的には外科的に摘出後、患部や飼育環境を清潔にし抗生剤の投与も行うことで再発を防ぎます。
今回のように皮膚が寄せられないような場所であれば膿瘍の摘出後、無理に皮膚を寄せて縫合しても癒合しない場合が多いので、あえて縫合はしないで感染を抑えながら自然に治癒するのを待つほうが主流とされています。