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トカゲの卵胞うっ滞

爬虫類における産卵トラブルは、爬虫類を飼育している人の多くは経験する病気だと思います。我々エキゾチックアニマルを扱う臨床獣医師にとっても比較的良く遭遇する疾患です。
中でも、トカゲ類とカメ類では、成熟した卵胞が排卵されずに留まってしまう状態を卵胞うっ滞と呼びます。
今回はそんなトカゲ類における卵胞うっ滞について獣医師が解説します。

1:ペットにおけるトカゲ
 近年、日本における爬虫類飼育の需要は増加しているとされています。
 環境省よりこんなデータが発表されています。(https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/tekisei/h29_10/mat02_02.pdf)
  ・2016年を起点に徐々に爬虫類の生体輸入量が増加している。
  ・カメ目は減少傾向にあり、代わりにトカゲ亜目やヘビ目は増加し続けている。
  ・トカゲ亜目は2018年から爬虫類の中で最も輸入量が多く、2021年は2016年の3倍ほどとなっている。
  ・WWFの2017年爬虫類市場調査ではトカゲ亜目(43%)、カメ目(28%)、ヘビ目(24%)であった。
  ・アニコム「家庭どうぶつ白書2021」より、飼育されている爬虫類の中では71.1%がヒョウモントカゲモドキで、18.9%がフトアゴヒゲトカゲであった。
 とされています。これは特定の企業の統計なので、日本における爬虫類飼育のすべてを反映しているわけではないと思いますが、日々診療を行っていても同様の印象を
 受けます。
 これらのデータからも、日本におけるトカゲ類の人気が伺われます。

2:トカゲの繁殖生理・解剖
 ほとんどのトカゲは卵生(卵を産んで、卵の中である程度発育してから孵化する方法)です。トカゲの雌性生殖器は一対の卵巣と卵管を持っています。卵巣はブドウの房状をしており、大体腎臓と同じような位置(腰部背側)にあることがほとんどです。卵巣には卵管が伸びており、卵巣から排卵された成熟卵胞は、卵管を通って総排泄腔より排卵されます。卵管では卵殻基質(いわゆる白身)や卵殻を形成し、総排泄腔へ送り届ける輸送路の役割を担っています。
 トカゲの種類にもよりますが、現在本邦で飼育されているトカゲで数の多いヒョウモントカゲモドキやフトアゴヒゲトカゲは11月から12月頃から発情が始まることが多いです。交配後約1-2カ月程度で産卵することが多いようです。飼育されている爬虫類は、単独飼育を行っていることが多く、交配するチャンスが無いこともありますが、多くのトカゲで無精卵を生む可能性があることが言われています。冬頃に突然お腹が膨れてきて、元気があるのに食欲が落ちてくるようであれば、卵を持っている可能性があります。

3:卵胞うっ滞とは
3-1:病態
卵胞うっ滞とはいわゆる卵詰まりの一種とされており、「卵巣にある発育した卵胞が卵管に移動せずに卵巣にとどまってしまっている状態」を指します。臨床症状がある子もいれば、ない子もいます。通常は排卵されない卵胞はそのまま吸収されてしまいますが、排卵もされず、吸収もされない場合は卵胞うっ滞となります。20241016_061923104_iOS.heic 

3-2:原因
   卵胞うっ滞の原因は完全には解明されていないと言われています。一般的には不適切な飼育や食事などによるストレス、交配相手の存在、など多因子性と言われています。
卵胞が吸収されず残ってしまった場合、卵巣と卵胞の長期的な炎症が高頻度で起こることが知られています。これは爬虫類が持っているサルモネラ菌が(Sallmonella spp、)感染することも知られています。炎症が起こっている卵胞は時に体内で破れることによって、卵黄が体腔内に漏れ出ることがあります。これにより腹膜炎を起こすことがあり(卵黄性腹膜炎)、卵黄のビテリンというタンパク質はとても刺激性が強く、腹膜炎は重症化しやすいです。
 この卵黄性腹膜炎は運動や無理な触診によっても引き起こされます。

3-3:診断
 症状やその個体の病歴、身体検査などから推測をすることがほとんどです。
 症状は、卵胞うっ滞特異的なものはあまりありません。多くの場合、食欲不振、腹部膨満(お腹が腫れている)、傾眠などが挙げられます。
 実施する検査としては、血液検査・Xレントゲン検査・超音波検査を実施します。
   血液検査:文献ではアルブミン、カルシウム、リン、トリグリセリドが上昇する
         ことが多いとのことでした。
        経験的にはグロブリンも高値を示すことがあります。
        食べれていない時間が長いと肝リピドーシスに陥ります。そのため、
        肝臓の数値が上昇していたり、コレステロール値や中性脂肪の値が
        高くなることがあります。
   レントゲン検査:特に異常所見は認められません。
   超音波検査:腹腔内に成熟した卵胞が認められます。

3-4:治療
通常は、重篤な症状が認められない症例では食事療法や飼育の見直しによって産卵が正常に進むかを見ていきます。正常なトカゲでも1-2か月は卵を持っていることが多いので、経過は長く観察していくことが多いです。正常に産卵されることもあれば、卵巣が退縮していくこともあります。
重篤な症状の場合、外科手術による卵巣卵管摘出術のみとなっています。
ただ、外科手術の場合そのまま亡くなってしまうリスクもあります。当院では、分院長の芝﨑を中心として、卵胞うっ滞の内科治療を試みております。まだまだ症例数も少なく適応も不明な部分が多いですが、興味のある方がいらっしゃったらぜひ当院までご連絡ください。

3-5:予後
手術によって比較的良好な経過をたどりますが、体腔炎などが起きている場合は積極的な支持療法(点滴や注射、強制給餌など)とともに外科手術を実施しないと予後が悪いことが知られています。

4:まとめ
  ・近年エキゾチックペットの需要は増えており、爬虫類ではトカゲの飼育数が多いとデータがあります。
  ・卵胞うっ滞は比較的よくある病気ですが、不明な点も多いです。
  ・検査は、卵胞を持っている以外に問題ないことを確認します。
  ・有効な治療は今のところ外科手術のみです。
  ・命の危険にかかわる病気でもあるので注意が必要です。
  ・環境ストレスがかかわっている可能性が高いので環境を整えてあげましょう。
   わからない場合は動物病院や信頼できるペットショップさんに連絡してみてください。




犬猫の破折、咬耗

                               犬猫の破折、咬耗 

 

 破折とは、歯が欠けている、割れていることを言います。 

皆様おうちのワンちゃんネコちゃんの歯が欠けているのは見た事がありますか?多くの人見たこと無いと思います。なぜならば、通常の生活を送っている限りは歯が欠けることは無いからです。 

 

では、どうう時に破折してしまうのでしょうか。原因としては硬いものを噛んでしまうことです。良くあるのは、歯石予防として与えている牛や馬の蹄、硬いデンタルガム等、拾い食いの癖がある子では、石や木の枝です。要するに、歯の強度を超えるものを齧った時に破折を起こしてしまうのです。デンタルガムや玩具等は、人の手で折り曲げられないものは不適ですので、予め選別してあげると良いでしょう。 

 

破折した場合、症状が出ないことも多いため動物病院での健康診断時に見つかることも多々あります。一方で、破折した際に疼痛や出血等がありご飯を食べる時に痛がったり玩具で遊ばなくなったりと症状を示す子も存在します。破折した歯を放っておくと、根尖で感染を起こしてしまうことがあります。その場合は、温存できなくなるので抜歯が選択されます。 

 

 破折した際にポイントとなるのは、露髄しているか露髄していないか、露髄している場合は発症からどのくらい時間が経過しているのか、歯髄が生きているのか失活しているのかです。(露髄…歯髄が露出すること) このポイントにより治療方法が変わってきます。治療方法としては、歯冠修復歯内治療、抜歯などを状態に合わせて選択します。 

 

 

  1. 歯冠修復…少しニュアンスは違いますが、分かりやすく人の歯科で例えると「被せ物欠けている部分を修復材で元に戻します 

  1. 歯内治療…こちらは「詰め物」。歯髄を抜いて中に充填剤を入れます。充填剤を入れた後は歯冠修復と同様の方法で被せ物をします。状態によっては一部の歯髄を残して治療することも可能です。(断髄といいます) 

  1. 抜歯…破折した歯が歯周病に侵されており、残せないと判断された場合は抜歯が選択されます。 

 

断髄…露髄してから時間が短く、歯周病に罹患してない歯の歯髄を温存する治療法 

   発症してから1歳で72時間以内、1-3歳で48時間以内、3歳以上で24時間以内あれば歯髄を温存できる可能性があります。 

 

ただ、治療後も硬いものを与え続けたり噛み癖が治らないような子は修復した箇所が再度破損してしまうことがあります。そのため、硬いものを与えないことで予防できる子以外は再発のリスクが高いので抜歯をお勧めすることになります。 

 

 

矢印で指した部分が破折し、露髄しています。赤い点が露髄です。 

 

似たような病態に咬耗というものがあります。これは硬いものを噛み続けることによって、歯がすり減削れていく病態です。ゲージ柵を噛み続けたり、フリスビーで遊び続けたことにより咬耗を起こした子もいます。こちらも癖が治らないことが多いので、基本的には露髄していなければ経過観察になります。もしも露髄していればこちらも同じく歯内治療もしくは抜歯を相談することになります。 

 

もしも、おうちのワンちゃんネコちゃんの歯が欠けていたり、折れていた時は動物病院での診察をお勧め致します。 


セキセイインコの卵塞症(卵詰まり)

鳥類は発情を繰り返すことによって様々な病気を引き起こす事があります。中でも卵詰まり(卵塞症)は有名で、時に命を落としてしまう事もある恐ろしい病気です。
セキセイインコは日本でも飼育羽数が多く、発情も繰り返しやすいため問題になりやすいです。
今回はそんなセキセイインコの卵塞症について獣医師が解説します。


1:セキセイインコの生態
1-1:セキセイインコとは
 セキセイインコはオウム目インコ科セキセイインコ属に分類される飼育鳥で、飼育や繁殖が他の種類に比べて容易で人気も高い鳥種です。元々はオーストラリアの乾燥地帯の低木・開けた森林・草原に生息している。基本は群れを形成し、巣は樹洞を利用し、植物の種子を食べる穀食性です。
セキセイインコの生殖器の構造
 犬や猫などの哺乳類は一対の子宮・卵巣からなりますが、鳥類の雌性生殖器の構造は、基本的に左側のみの卵巣と卵管からなります。右側は退縮してしまい、機能していません。
1-2:セキセインコの繁殖生理
 繁殖には発情期(繁殖行動〜抱卵前)、産卵期(抱卵)、非発情期(卵巣の活動が停止する時期、通常は秋〜冬or乾季)からなります。
 発情期は光条件、温度条件、発情相手の存在、巣の存在、栄養状態などによって決まり、季節によって変動するのが通常ですが、これらの条件が安定していると通年で発情します。発情は通常年に2回、一回の産卵数は4-6個が多いようです。産卵は卵が作られてから24時間以内に産卵されます。セキセインコのオウム類は一日おきに産卵することが多いです。
 繁殖に最も大事な栄養素はビタミンD(Vit D)とカルシウム(Ca)です。
 
2:セキセインコの卵塞症
2-1:卵塞症とは
 卵塞症とは卵が触知されてから24時間以上経過したものを卵塞症と診断します。通常、卵は1つの事が多いですが2つ卵が詰まっていることもあります。
 卵塞症の中には卵停滞(機能的な異常)と、難産(物理的な異常)に分けられることもあります。 
2-2:卵塞症の原因
卵塞症の原因は様々なものがあると言われていますが、主なものは下記の通りになります。
  低カルシウム(Ca)血症は卵塞症の原因となりやすいと考えられています。偏っていた、あるいは不適切な食事を摂取することによってCaが不足することがあります。そうすると、子宮の筋肉が動かしづらかったり、神経性のトラブルも起こしたりしやすいですし、卵の殻も柔らかくなってしまい、子宮の筋肉が問題なかったとしても体の外に押し出しづらくなってしまいます。
初産での発症が多く、ビタミン剤やミネラル材を与えられておらず、日光浴もしていないと、知らず知らずのうちにCa不足に陥っているケースが多いです。栄養もそうですが、日々の習慣に日光浴や運動もしっかりと取り入れていきましょう。


卵塞症の主な原因  
1 低Ca血症による子宮収縮不全
2 卵形成異常(低Ca血症含む)
3 環境ストレスによる産卵機構停止
4 何らかの原因による卵管口閉塞
 

2-3:卵塞症の診断
 卵塞症の症状は、典型的なものだと、腹部腫大(おなかが腫れている)元気消失(急に床にうずくまる、羽を膨らませる、眠たそうにするなど)・食欲不振・いきみなどがあります。低Ca血症、もしくは卵による坐骨神経の圧迫で足が麻痺してしまったり、卵管脱を起こしてしまったりする子もいます。重症例になると、卵が詰まってしまった痛みでショック状態になってしまう子もいます。このような症状が認められた場合、卵塞症かもしれないので、最寄りのセキセイインコさんを診れる病院へすぐに連絡しましょう。
 診断は、卵を触知してから24時間以上経過している場合、もしくはいきみや痛みでのショック状態の子が卵塞症と診断されます。熟練すれば触診のみでの診断も可能ですが、通常はレントゲン検査や時に超音波検査を使用し、診断を下します。
2-4:卵塞症の治療
 卵塞症は基本的に命の危険にかかわるのと、状態が悪く、緊急処置が必要な子が多いです。
 治療法としては
 ① カルシウム剤の注射
 ② 用手圧迫排卵処置
 ③ 帝王切開
 の3種類があります。一般的にイメージする卵塞症の治療といえば②の用手圧迫排卵だと思います。しかし、多くの子が低Ca血症を持っている可能性を考慮すると、Ca剤を投与せずに処置をするリスクの方が高いと考えられています。なので、卵塞症と診断をした場合、基本的にはまずCa剤の注射での投与を行っています。
 ①のCa剤投与を行っても産卵しない場合に、②の用手圧迫排卵を行います。こちらの処置もリスクはありますので獣医師も慎重に行っていきます。もし卵の殻が割れてしまった場合、基本的には卵の殻が自然に排出されるまで待つのですが、稀に中身が逆行してしまい、体の中に卵黄が入ってしまうパターンがあります。そうすると、卵黄性腹膜炎(卵の黄身が体の中で強い炎症を引き起こしてしまう状態)になり、命の危険にかかわる場合があります。
 どうしても卵の摘出が困難な場合は全身麻酔をかけ、お腹を切って摘出を行います。その場合、今後の予防のためにも卵管も同時に摘出します
2-4:卵塞症の予防
卵塞症の予防には、
 ①環境改善(内服薬、注射薬、ダイエットなど)
 ②適切な飼養管理
  ・適度な運動を行う事
  ・適切な栄養を与えること(ビタミン・ミネラル)
  ・日光浴を行う事
 ③繰り返す場合は外科手術
 になります。外科手術の場合は、卵管摘出術によって卵管を取り除くことによって産卵を防ぐことができます。しかし、卵巣を摘出することは困難なので発情を起こすホルモンは残っており、発情は繰り返されます。手術後も油断せずに発情コントロールをしっかりとしましょう。
 
2-5:卵塞症の予後
卵塞症は発症しても元気にいてくれる子もいれば、命の危険にさらされる子も居ます。お腹が膨らんでいる、元気が無いなどの気になる症状があったらすぐに動物病院を受診しましょう。
 
3:まとめ
 ・鳥類は繰り返す発情によるトラブルが多い。
特に初産に多く、栄養的な偏りが問題になることが多い。
 ・卵が確認されてから24時間以内に産卵されなければ卵塞症として診断される。
 ・治療は、①Ca剤の注射②用手圧迫排卵法③帝王切開 の3パターンある。
 ・予防は、①発情抑制②適切な飼養管理③外科手術による卵管摘出 の3パターンある。
 ・命の危険もあるので、異常を感じたらすぐに最寄りの鳥を診療できる動物病院を受診してください。


トカゲの代謝性骨疾患について

トカゲの代謝性骨疾患とは?なぜ起こるのか?対処法は?治る病気なの?
獣医師が解説します。

 
1.代謝性骨疾患とは

代謝性骨疾患と聞くと骨の問題やカルシウムの問題とされがちではある病気です。
一般的にはくる病などとも呼ばれますが、くる病とは正式名称を骨軟化症といい、【骨や軟骨の石灰化障害により、類骨(骨のもととなる骨器質)が増加する病気】と定義されており、骨成長前の小児に起こる骨軟化症をくる病と言います。
 なので、爬虫類における血中のカルシウム濃度が低下する低カルシウム血症をきっかけに発症する病気を“代謝性骨疾患(Metabolic Bone Disease=MBD)”とまとめて呼ばれるようになりました。
 爬虫類の飼育において、ごはんや環境を完全に再現することは難しく、様々な要因によってこのような栄養性疾患が爬虫類ではとても大きな問題となっております。
 
2.爬虫類の栄養学

爬虫類の栄養性疾患は一般的に認められる疾患で、多くは主に【ビタミンD(Vit D)】【ビタミンA(Vit A)】【カルシウム(Ca)】の異常に関連しています。今回はまず、これらの栄養素について解説していきたいと思います。

 

2-1:ビタミンD(Vit D)
Vit Dは脂溶性ビタミンとして知られており、哺乳類では消化管でのCaの吸収を促進するとても重要な役割を担っています。それだけでなく、Vit D3(コレカルシフェロール)は体の中で重要な役割を果たす様々なステロイドホルモンの前駆物質であり、免疫反応やインスリンの分泌、筋肉の収縮性、生殖器官の発達などに関連していると言われています。
このVit Dは爬虫類でも哺乳類でも、皮膚で紫外線の働きによって作られます。この時の紫外線の波長は290-315nmでこれはUVBと言われる波長にあたります。この波長の光はガラスを透過することが出来ないと言われており、もし爬虫類を日光浴させたい場合はガラス窓越しではなく、直接あるいは網戸越しが理想とされています。
現在様々なサプリメントが発売され、様々な研究が行われていますが、爬虫類におけるVit Dは様々な意見があります。トカゲ類においてはいくつかの研究が報告されているが、多くの種では経口摂取によるVit D3補給は効果が無いとされており、UVBの照射とともに行うことで骨格異常などを防ぐ効果があることが分かっています。

2-2:Vit A

 Vit AはVit D同様、脂溶性ビタミンの一つとして知られており、哺乳類では視覚・聴覚・生殖器の機能維持・上皮、粘膜などの上皮組織の正常保持・成長促進などに関連していると言われています。爬虫類でもいくつかの種で同様の事が言われています。また、Vit D3が効果を発揮し体の中にCaを引き入れる際にVit Aが必要になるため、実はVit Aは重要な栄養素だと考えられています。
 Vit Aはレバーなどの動物性食品やβ-カロテンを含む緑黄色野菜に含まれています。Vit Aを摂取する際はレチノール(動物性食品に豊富)か、β-カロテンの状態で摂取することがほとんどであり、体内でVit Aに変換されます。爬虫類ではその吸収や体の中での働きがまだ解明されていない部分もありますが、グリーンイグアナの研究ではβ-カロテンを摂取させても体内のVit A濃度は上昇しなかったとの報告もあり議論が分かれています。
 
 Vit A欠乏症はハーダ氏腺炎が有名です。トカゲの食事に使用される昆虫類はVit Aの含有量が低いことも知られています。Vit Aが不足することにより、眼瞼の中にあるハーダ氏腺が腫れるのと、涙腺の腫脹、細胞片の蓄積が原因となり目が開けられないほどの腫れを引き起こします。そのほかにも免疫力が低下するためカメ類では呼吸器感染症を引き起こすことで有名です。
 
 Vit Aは欠乏症も有名で問題ですが、過剰症になりやすいことも有名です。サプリメントの過剰摂取もありますが、Vit A欠乏症として診断した場合、獣医師がVit Aの過剰な注射をすることで引き起こされます。治療を行う上で仕方がない部分もありますが、十分な注意が必要です。重篤な皮膚炎や食欲減退を起こす可能性があります。
 
2-3:カルシウム(Ca)
 Vit D、Vit Aの章でも述べたようにCaはホルモンの調整を受けて体内に吸収されます。
 多くのトカゲの食事に使用される昆虫類にはCaはあまり含まれておらずサプリメントを混ぜることが主な補給方法になります。この方法には2種類あり、ガットローディングとダスティングがあります。
   ガットローディング:CaやVit D3、Vit Aなどの栄養を昆虫に食べさせてから、その昆虫を食べさせる方法。
   ダスティング:餌となる昆虫に直接サプリメントをかけてから食べさせる方法
 
どちらの方が良いかなどの根拠となる報告は見つかっておりません。どちらにも長所があり短所があるので、ご自身の爬虫類の好みや餌となる昆虫の状態、自分のやりやすさなどから決めていきましょう。
 
3.トカゲの代謝性骨疾患


3-1:原因
上述したような栄養素の欠乏が認められることが一般的です。
以下にそれ以外の原因もまとめていきます。
・Vit Dの不足とその代謝産物の不足
・Vit A、Ca、リン(P)の不足
・カルシウムを調整するホルモン産生の変化
・エストロジェンの過剰産生
・運動不足  など

3-2:症状
・体重減少
・食欲不振
・筋肉の震え/不全麻痺/痙攣/チック様症状(顔をぴくぴく動かす)
・正常な体位を維持できない(筋力不足)
・病的な骨折
・排卵前期卵停滞、難産
・四肢の腫れ(骨が腫れる)
・カメレオンでは舌が出し入れしにくくなる

3-3:診断
・病歴の聴取によりCaやVit Dの不足
・症状
・血液検査:低Ca血症
・レントゲン検査:骨の異常(骨皮質が異常に薄い、骨折がある、骨が腫れているなど)

3-4:治療
・Caの補給
・UVB光の照射
※Caの補給の方法はCa製剤(グルコン酸カルシウム)の注射もしく経口的なCa剤補給のどちらかになります。
 軽症であれば経口補給でも問題ないかと思いますが、痙攣を起こしたり、立てなくなっているような重症例では注射によるCa補給が最も効果的です。
 MBDを疑う所見があったらすぐに爬虫類が診れる動物病院を受診しましょう。
 
4.予後
 MBDは一般的によく見られる疾患でありながら、命にかかわる病気でもあります。重症の場合は治療に数か月要することもあります。軽症の場合は注射だけで症状が改善することもあります。

5.まとめ
 ・MBDは爬虫類で比較的よく遭遇する疾患です。
 ・原因は様々だが、よくあるのはビタミンD、ビタミンA、カルシウムの不足が多いです。
 ・サプリメントによるカルシウムの補給とUVBの照射が大事です。

 ・食欲不振、体重減少、神経症状が主にみられます。
 ・命にかかわる病気なので、疑わしい、もしくは心配なら爬虫類を診れる動物病院を受診しましょう。
 
 
 


猫の歯肉口内炎


 皆様は、猫の歯茎が赤く腫れているのは見た事がありますか?見たことがある人はイメージできると思いますし、それは歯肉炎で間違いないと思います。ただ、今回は名前にあるように歯肉口内炎です。歯肉炎のみではなく、口峡部(口腔の奥側)までが赤く腫れてしまう疾患のことを言います。最近では、尾側口内炎や口腔後部口内炎と呼ばれることが増えてきています。歯周病とは別疾患と区別されます。一般的に、歯肉口内炎に罹患した猫はその程度にもよりますが、QOLの低下が認められることが多いです。その理由としては強い疼痛が挙げられます。疼痛の影響で食事量や飲水量が減少し、体重減少および脱水を引き起こします。最終的には衰弱してしまい、高齢の子や病気持ちの子にとっては命取りになることも少なくありません。
 
 症状としては、口腔内の疼痛、流涎、出血、食事の際に顔を傾けて食べる、ぽろぽろドライフードをこぼす、ドライフードを食べずにウエットフードしか食べない、口をくちゃくちゃさせるなどがあります。
 
発症原因は現在も特定されていません。しかし、FIV(猫免疫不全ウイルス)/FeLV(猫白血病ウイルス)やカリシウイルス、様々な口腔内微生物の関与が疑われております。また、歯の周囲に増殖する微生物に対する過剰な自己免疫反応も原因と一つと考えられています。これらより、当疾患は単一の原因だけではなく、微生物とそれに関わる免疫の過剰反応により、複合的に引き起こされる疾患であると言えます。
 
 治療として第一に選択されるのは、麻酔下での抜歯です。症状が重度の症例は、全臼歯抜歯や全顎抜歯を行います。(全臼歯抜歯→切歯犬歯以外を抜歯すること、全顎抜歯→歯を全て抜歯すること)。何故抜歯が必要なのか?抜歯は可哀そうではないのか?と疑問を持たれる方も多いと思います。出来る限り我が子の歯を残してあげたいという気持ちも非常に良く分かります。ただその思いで残していた歯が、負の方向に働いてしまうこともあるのです。そもそも原因が口腔内微生物にあると考えられているため、口腔内微生物が新在する環境では再発してしまいます。歯が存在する限り、歯の表面や歯周ポケット内など歯の周囲に付着し続けてしまいのです。一度クリーニングしたとしてもすぐに再付着してしまう為、根本の解決にはなりません。そのため、口腔内微生物の数を減らすために根本解決として歯の除去、要するに抜歯が必要になるのです。治癒率としては、統計上全臼歯抜歯で60-70%、全顎抜歯では80-95%となります。ただ5-10%の症例では術後も完治することなく、内科療法を併用していかなければならない場合もあります。
 一方で、麻酔がかけられない子には内科療法による対症療法が選択されます。この時に一番大切なのは、内科療法ではいつか治療に限界が来てしまうことを理解しておくことです。使用される薬剤としては、ステロイド薬や抗菌薬、免疫抑制剤等があります。特にステロイド薬は、抗炎症や鎮痛として最も効果が見られます。しかし、効果がある反面副作用が多くあるのも事実です。そのため、麻酔処置が可能な子は、麻酔下での処置を勧めさせて頂くことになります。
 

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上記は猫の歯肉炎の写真です。(上顎の歯肉の赤くなっている部分)
歯肉口内炎は、この炎症が口峡部でも起こります。
 
 
猫の歯肉口内炎は歯周病と違い、歯の残根(歯が折れて、歯根が残ってしまうこと)が治癒の妨げになりかねません。当院では処置後に歯科用レントゲンを撮ることで、残根した歯が無いことを確認し手術を終えます。もしも、皆様の家族の一員である猫さんにこのような炎症があったり、食事をとりづらそう等の症状がありましたら一度診察を受けることをお勧め致します。

犬猫の歯周病

 犬と猫の歯周病

 

 犬や猫は2-3歳のおよそ8割程度が歯周病を罹患していると言われています。

さて皆様、歯周病とは何だと思いますか? 虫歯のことでしょう?と思いましたか?

じつはそれは違うんです。歯周病とは歯周炎と歯肉炎の総称です。初期段階を歯肉炎、その後進行すると歯周炎を併発します。重度のものを人では歯槽膿漏と呼んでいます。こちらは聞き覚えがあることかと思います。ちなみに、虫歯のことは齲蝕歯(うしょくし)と呼び、病態としては全く別のものになります。この病態の違いは、口腔内のPHの違いにより生じます。PHがアルカリ性では歯周病になりやすく、PHが酸性であれば齲蝕歯になりやすくなります。犬や猫では、口腔内のPH8-9とアルカリ性であり、人の口腔内のPH6.5と酸性です。そのため人と異なり、犬や猫では歯周病に罹患する確率が高くなっているのです。

 

 では、ここで歯周病のメカニズムを説明しましょう。

唾液には糖タンパクが含まれており、これが歯の表面に被膜を貼ります。ここに口腔内の細菌が付着し増殖することで歯垢(プラーク)が形成されます。その後、細菌によってバイオフィルムと呼ばれるフィルム状の膜を貼ります。このバイオフィルムによって歯垢が保護され、内部に存在する細菌もが守られます。この状態では抗生物質を飲んでも口腔内細菌を減らすことは出来ません。そうこうしている内に、細菌によって歯周組織(セメント質、歯槽骨、歯根膜)が破壊されていきます。こうして歯周病が悪化していき、取り返しのつかない状態へと進行してしまうのです。ちなみにですが、歯石とは、歯垢が唾液中に含まれているカルシウム成分によって石灰化したものを言います。その変化は、犬では3-5日間、猫では1週間とされています。一度付着してしまった歯石は自然に取れることがありません。歯周病の悪化には様々な要因が関わっていると考えられています。病気や構造上の面では、糖尿病/栄養不良/免疫系の異常/皮膚病/不正咬合/乳歯遺残などが、生活上の面では、遊び//食事内容などが示唆されています。

 

 歯周病が悪化した場合に生じる疾患として、①根尖周囲病巣②口腔鼻腔瘻③眼窩下膿瘍④外歯瘻⑤顎骨骨折などが挙げられます。以下に病態をまとめます。

     根尖周囲病巣…歯根の先端=根尖周囲の炎症が起こっている病態であり、重度の子では下顎骨を溶かしてしまい⑤の顎骨骨折に繋がります。

     口腔鼻腔瘻…口腔と鼻腔が繋がってしまう病態のことです。本来であれば、口腔と鼻腔は厚さ1-2mmの薄い上顎骨で隔てられています。しかし、歯周病が進行することで上顎骨が破壊されると、口腔と鼻腔が繋がってしまいます。これを口腔鼻腔瘻と呼び、鼻汁、くしゃみ、鼻出血などの鼻炎症状を引き起こします。

     眼窩下膿瘍…目の下のスペースに(眼窩下)に膿がたまり腫れる病態のことです。膿が溜まっては破裂してを繰り返すことが多いです。

     外歯瘻…炎症が顎骨を溶かして皮膚を貫通する病態のことです。その穴から出血や排膿することが多いです。ちなみに、炎症が皮膚ではなく口腔粘膜を貫通することを内歯瘻と呼びます。

     顎骨骨折…文字通り顎の骨の骨折です。歯周病により骨が吸収されて(溶けて)薄くなり、骨折を引き起こします。

     猫における破歯吸収病巣…歯の一部が溶けてしまい、出血や痛みを引き起こす原因となります。

 これら以外にも、歯周病原因菌が血液中に侵入することによる菌血症や全身性炎症が示唆されています。要するに、心臓、腎臓や肝臓など全身の臓器へと影響を及ぼすということです。このことから、現在では歯周病は口腔内のみの病気ではなくなったと言えます。

 

 まず第一に大切なのは、【歯周病に罹患しない】ということ。つまり、歯周病を予防するということです。主に歯ブラシやデンタルシートなどを使用した歯磨きを行います。始めは慣れずに嫌がる動物さんも多いと思います。そのため、始めから道具を使用して歯磨きを行うのではなく、口周りを触ることから慣れさせていきましょう。口周りを触られることに好印象を持ってもらうために、触ったら褒めながらご褒美を与えると良いと思います。徐々に慣れてきたら、口唇をめくったり歯茎を触っていきましょう。ここまで出来るようになったら次の段階です。デンタルシートを指先に巻いて優しく歯の表面を拭いていきましょう。デンタルシートにも慣れたらデンタルブラシの出番です。いずれもポイントとなるのは、慣れるまではご褒美を与えること、とにかく優しく行うこと、歯と歯茎の間をしっかりと行うことです。多くの方々が、汚れや歯石を取ろうと頑張り、力を込めてしまうことかと思います。ただ一度付いた歯石は取れることはなく、動物さんにとってはただ痛いだけの苦行になってしまいます。お互いの信頼関係を崩さないように優しく行いましょう。優しい力でも歯垢は取ることができますのでご安心ください。

 

また皆様が悩まれるのは、どのくらいの頻度でやれば良いのか?という点だと思います。頻度は上記に書きました通り、犬でも猫でも歯垢が歯石へと変わる時間が決まっていることを考慮し、最低でも3-4日に1回の頻度でやって頂くことをお勧め致します。もちろん理想の頻度は毎日ですので、可能な方は毎日行えたら良いと思います。ただどんなにデンタルケアを行えていても、数年たてば歯石が付着してくると思います。歯周病に発展している子もいれば、発展していない子もいる段階です。この段階での治療については原因の除去が第一に必要になります。歯周病の原因となる歯垢および歯石を取り除くことを目的として処置を行っていきます。その時は、スケーリング(歯石除去)が必要になります。スケーリングは、麻酔下において超音波スケーラーもしくはハンドスケーラーで行うことが一般的です。歯の表面に付着している歯石や歯垢を除去することは勿論のこと、一番大切なのは歯周ポケットの中のクリーニングです。このポケットの内部に歯垢等を残してしまうと、残された細菌による歯周組織の破壊は続いてしまいます。この結果、歯の見た目は綺麗なのに歯周病は進行してしまうという、矛盾の状態を生んでしまいます。確かに歯の表面のみの掃除は、見た目は綺麗になるので気持ち的にも満足感を得られることと思います。ただその一方で、歯周病の治療という意味では不十分になってしまうのです。そのため、歯石除去は麻酔下での実施が推奨されています。アメリカ獣医界のガイドラインでは、口腔内環境を守るために年に1回麻酔下でのスケーリングが推奨されています。

また、歯石除去を行っても温存できないと判断された歯に関しては、残しておくことで口腔内環境に悪影響を及ぼすため、抜歯が選択されます。

一方で、歯周組織が破壊されたことによって生じた歯周ポケットに対して、再生を促す歯周組織再生療法も存在します。歯周ポケット内をクリーニングした上で行いますが、全ての歯に適用できるわけではありませんのでご注意ください。

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(歯周病の犬の口腔内の写真)

 歯の表面が変色している部分は全て歯石です。分かりづらいかもしれませんが、歯の付け根の歯肉も炎症を起こして赤くなっています。(歯肉炎)

 

 当院では多くの症例で歯科レントゲン撮影を行い、温存できる歯なのか評価しています。温存できそうな歯は歯周ポケットを含めスケーリングを行い、温存できないと判断した歯は抜歯を実施しています。

 

 歯は日常生活を送るうえでとても大切です。ご自宅のペットさんについて、上記の件などでご相談したいことがありましたら、いつでもご来院ください。


狂犬病のお話し

狂犬病とはeye
狂犬病は犬だけでなく、人を含むすべての哺乳類で発症する病気です

flair狂犬病ウイルスは狂犬病にかかっている動物の唾液に含まれており、
その動物に噛まれたりすることで感染します
1度発症するとほぼ100%死亡する恐ろしい病気ですwobbly

flair現在、日本では犬などを含め狂犬病の発生はありません
しかし狂犬病は日本の周辺国を含む世界のほとんどの地域で発生しています
万が一の侵入に備えた対策が重要です

book飼い犬登録book
pencil生後91日以上の犬を飼い始めた方は、30日以内に市区町村で
犬の登録が義務付けられています
pencilマイクロチップを装入されている犬は指定登録機関を通じて登録すれば
飼い犬登録されます

flair市町村が特例制度に参加していない場合、お住まいの市町村の窓口にて
狂犬病予防法で定められている手続きを行う必要があります

flair予防注射
生後91日以上の犬を飼い始めたら30日以内に予防注射を打ちましょう
翌年以降は毎年1回決められた時期に打ちましょう

flair予防期間
4月1日~6月30日

flair当院では狂犬病予防注射を行った際に杉並区、中野区の済票交付手続き代行を行っております
その際に、自治体から配布されるハガキをご持参ください
狂犬病予防注射は、自分の子を守るためだけではなく家族を、そして社会を守るために
必要なことですので期間内に接種をお願いしますconfident

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肛門腺絞りのコツ ~ワンちゃん編~

sweat02肛門腺とはsweat02
cloud肛門嚢とも言い、猫や犬の肛門に左右対称にある袋状の器官です
cloudこの袋の中に臭いの強い分泌物が入っています
cloudこの臭いによって相手を認識したりマーキングにも利用しています

この分泌物が「肛門嚢液」、「肛門腺液」などと呼ばれています

cloud分泌液は液体~ペースト状など個体差があり、色も様々です
cloud通常排便の際、肛門腺が圧迫されて便とともにこの分泌液が排泄されます
cloudしかし何かしらの事情で肛門腺が出し切れず、過剰に溜まってしまった場合、
 肛門腺絞りが必要です
cloud小型犬種や肥満、高齢の子は定期的に絞らないと分泌液が溜まりすぎてしまうことがあります
 肛門腺が溜まりすぎることにより、肛門嚢炎や肛門腺破裂を起こしてしまうことがあります

sweat02肛門腺絞りの頻度sweat02
cloud個体差にもよりますが小型犬~中型犬であれば1ヶ月に1回程度絞ってあげるとよいです
cloud床にお尻を擦りつけていたり、お尻を気にしてよく舐めたりしていたら、
 分泌液が溜まっている可能性があります
cloud特に高齢のわんちゃんは、加齢とともに分泌液が溜まりやすくなるので
 注意が必要です

sweat02肛門腺絞りのコツsweat02
cloud肛門腺は肛門部を時計に見立てて4時と8時の位置にあります
①ティッシュやウェットティッシュ等を用意する
②肛門腺の位置を確認し分泌液が飛ばないようにティッシュやウェットティッシュを肛門に被せる
③4時と8時の位置に親指と人差し指を置いて肛門に向かって
 肛門腺を下から上に押し上げるイメージで絞る

sweat02注意点sweat02
cloud肛門腺を絞る時は力を入れ過ぎず爪を立てずに指の腹を使って絞りましょう
cloud肛門腺を絞る時は分泌物が勢いよく飛ぶことがあるのでできる限り
 肛門をのぞき込まないようにしましょう
cloudお尻を触られることが苦手なわんちゃんもいるため、お家で絞るのが難しい場合は無理をせず
 動物病院に受診しましょう
cloud肛門腺が詰まっている場合、破裂する場合もあるので病院へご相談ください

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春も残り少なくなり、夏を感じる季節になりました♪


新年度が始まって早1ヶ月、新しい生活にはもう慣れましたでしょうか?tulip
過ごしやすい季節となり、お散歩日和が増えましたね!sun
さて、5月は予防の季節です。
ノミダニ・フィラリア対策はもうお済みですか?
愛するワンちゃんネコちゃんのためにもしっかり準備しておきましょう♪dogcat


https://www.dropbox.com/scl/fi/q0rcuw3n0z1pi4bzwuncd/2405.pdf?rlkey=feeitsyj223xqmqonoib75v8b&st=szuknczm&dl=0





犬の挨拶

犬同士の挨拶って?eye
shine犬同士の挨拶は、お互いにお尻を嗅いだり、鼻と鼻をつけるようにして嗅ぎあい
お互いの性別や年齢、性質などを読み取り情報交換をすることでコミュニケーションをとる
大切な行動です

挨拶をさせる前にeye
shine犬同士で挨拶をさせる場合、相手の飼主さんに
「近寄っても大丈夫ですか?」「挨拶させても大丈夫ですか?」など
必ず一声かけてOKが出てから挨拶させるようにしましょう

挨拶時のポイントeye
shineお互いに落ち着いた状態で挨拶させる
過剰に警戒していたり、嬉しくて急に興奮が高まったりすると喧嘩などの
トラブルになってしまうこともあります
shineリードは緩めて近づけさせる
リードが常にピンと張っている状態で挨拶させるのは何かあったときに
止めやすい利点がありますが、犬の緊張や興奮度を高めてしまうこともあります

挨拶が苦手な子もeye
shine犬同士の挨拶が上手な子もいれば、元々の性格や子犬期の社会化の質、
過去の経験などの事情で犬が怖くて挨拶が苦手な子もいます
shine無理に挨拶させようとすると怯えて怖がったり、攻撃的になったりしてしまう場合もあるため、
愛犬のペースで無理せず慣らしてあげましょう。
shine過去の経験から犬が苦手になってしまった場合は、無理に仲良くさせようとしないことも大切です

まとめeye
shine犬同士の挨拶は大切なコミュニケーションの時間ですが、犬同士にも相性があります。
飼主さんが愛犬の得意不得意をしっかり把握して、挨拶しているときの愛犬の様子を
見守ってあげることが大切です。

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